八千枚大護摩供
- 2018年11月10日
- 皆さんは八千枚の大護摩供というのをご存じでしょうか?
奈良県吉野山の国軸山金峯山寺でも行われていますが、今回は普段からお世話になっている宝塚市にある山修学宝秀院にてこの八千枚の大護摩供を行いました。
近年災害が多い中、今年は関西でも地震による被害が広範囲で起こったうえに、2度に続く大型台風による自然災害と、身近に感じる災害が続きました。
被害に遭われた方々が少しでも早く安楽になりますようにとの祈りと、広く世界を見渡せば多くの国々でやはり災害が多かったように思います。
そんな世の中を少しでもよき方向へと導いていただけるように、大勢の方のご協力のもと今回の八千枚の大護摩供とつながったのであります。
「万人安楽とも祈り」のもと、朝は10時より始まり不動明王のご真言である「なーまくさまんだーばーさらなんせんだんまーかろしゃーなーそわたやうんたらたかんまん」を唱え続けました。
お導師は休憩もなく、一度座ったら降りることなくずっと続けるのです。
もちろん、水分補給も許されず、食事もとれません。
八千枚の護摩木は約半年前から準備され束にされてうずたかく積み上げられていました。
一本一本に想いを込めて真言を唱えながら燃え盛る護摩壇にくべていきます。
長時間に及んだ護摩木は七千本、六千本と減ってきて、全部なくなるのには約6時間を要しました。
画像は終了後の集合写真ですが、満行してほっとしたところでの撮影。
なぜか全体的に暖かいオレンジ色になっています。
中央がお導師で、左端の奥にいる鈴懸と言われる衣装を着ているのが私です。(見にくいですが...)
やっと終わってからのあいさつではお導師はふらふらになっており、どうにか気力で立ち上がったという状態でした。
最近ではこの八千枚の護摩供をする人も減ってきているそうです。
何より準備が大変なのと大勢の方々のご協力がなければ決してできるものではないのとあまりの苦行のためやはり決死の覚悟で臨む人も少ないとの理由からです。
しかし、今回のこの機会に同席できて参加できたのは本当にありがたいことです。
もしかしたら今後一生ないかもしれないお行だと思います。
平成も終わりになる年を迎えますが何事も平成の世の中でありますようにと祈りたいと思います。
ご協力いただいた大勢の皆様、お疲れさまでした。
ありがとうございました。